「あの人には言っても無駄だから・・・」
そんな言い方をよく聞きますよね?
この言葉を発した人は、相手の人に言葉で説明することを諦めているわけです。
そんな時、
「そんなこと言わずに、ちゃんと言葉で説明すれば分かってくれるよ。」
と優しく説得しようとするやりとりもよく聞きます。
確かに、ちゃんと説明すれば、その場では分かってくれるかもしれません。
しかし、言っても無駄な人は確実に存在します。
「あの人に言っても無駄」と言われる人は、言葉や状況を正しく理解できないことが多いようです。
相手の気持や置かれている状況を正しく察することができません。
例えば、会社などで取引先に一緒に出かけようということになった時。
Aさんは、身支度を済ませ、「いつでも行けますよ。」とBさんに声をかけました。
Bさんは、まだ出掛けられる服装ではありません。
そんなBさんを、Aさんは、自分のデスクで仕事をしながら、待っています。
Bさんは、自分の身支度を整え、さて、出かけようかと思ってAさんを見ると、Aさんはパソコンに向かって仕事をしている様子。
Bさんが、普通の感覚を持つ人なら、
「Aさん、お待たせしました。用意ができたので行きましょう!」と言いますよね。
ところが、相手の気持や状況を察することのできないBさんは、パソコンに向かっているAさんんの表面的な見た目しか見えないので、こう言ってしまいます。
「Aさん、まだ行かないんですか?」
もしも、あなたがAさんの立場だったら、どんな言葉を返しますか?
「Bさんを待ってたのに、何を言ってるの?」と返したくなりますよね?
でも、Bさんの頭のなかでは、その時点で自分が待ってたことにすり替わってしまっているので、「何だよ!仕事してるAさんを待ってるのは俺だろ?」と喧嘩腰。
こうなってしまうと、もう会話自体が成立しなくなります。
こんなBさんは、悪い人じゃないんです。
優しいところもあるいい人なんです。
でも、みんなに好かれないんです。
「なんか好きになれない。なんか嫌い。」
それが、Bさんに対するみんなの気持ちです。
これは、なかなか修正できません。
なぜなら、これは思考ではなく、Bさんの性格だからです。
もっと言ってしまえば、脳の欠陥だからです。
その人の脳には、相手の状況を察知するだけの機能が備わっていないのです。
残念ですが、どうしようもありません。
そんな人は、冗談も洒落も通じないことが多いという特徴があります。
冗談も洒落も、相手の言葉の裏側を読み解く力が必要ですから。
そんな人に分かってもらうと思っても、言い合いが激しくなるだけです。
そんな人と接するときには、その人の性格、特性を理解して、その人には理解できない部分があることを認識した上で、対応するといいかもしれません。
全員が、普通に会話できるわけではない。
そのことを知っておくだけで、多くのトラブルを避けられるでしょう。
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