境界知能という個性 – ケーキの切れない非行少年たち

説明しても理解できない・冗談で言っていることがわからない・提案を受け入れることができない

そんな人たちのことを、他の記事でも書いていますが、彼らの何人かは、「ケーキの切れない非行少年たち」に登場する少年たちと同じ、境界知能なのかもしれません。

境界知能とは、IQ が 71 以上 85 未満で知的障害の診断が出ていない人に対して使われることのある言葉です。

日本の人口の約 14%が境界知能だと言われていますので、学校などで 35人の教室があれば、その中の 約 5人が境界知能ということになります。

「何度説明したら分かるの!」

「説明したことをしっかりメモに書きなさい!」

「もっと周りに気を配って!」

職場では、それらの言葉で上司や先輩に叱責されるけれど、一向に改善できない人たち。

彼らは、やる気がないのではないということが、「ケーキの切れない非行少年たち」を読むとよく分かります。

確かに、職場においては効率を求めるあまり、大きな声できつく叱ってしまうかもしれませんが、それを彼らの個性だと理解することができれば、その個性を活かせる業務内容を担当してもらうことが、職場をうまく回す最適な手段かもしれません。

彼らを理解できない、理解しようとしない、親・友人・学校・職場。

ケーキの切れない非行少年たち」は、そんな社会からはみ出し、犯罪を犯してしまう彼らのどうしようもなさを描いたコミックです。

社会が彼らを理解することができれば、彼らはもう少し、社会の中で幸せに暮らしていけるのではないでしょうか。

職場や学校にいるあの子、あの人が、もしかしたら境界知能なのかも!

そう思った方は、ぜひ、このコミックを手にとってみて下さい。

明日から彼らとの接し方が、少し優しくなると思います。

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この記事を書いた人

長い間女性専用のセラピストとして働いています。私は心理学の博士号を持っており、特に女性が直面する多くの問題――例えば、キャリア、家庭生活、恋愛、夫婦関係、自己肯定感に関する問題――に焦点を当てた研究と臨床経験が豊富です。

多くの人が疑問に思うかもしれませんが、「なぜ男性が女性専用のセラピストに?」という質問には明確な答えがあります。私は長い間、男女の問題に対する異なる視点やアプローチがどれほど有益かを研究してきました。多くの女性が男性セラピストからも有用な意見や視点を得られると感じています。そのため、私の専門知識と経験を通じて、女性専用の安全な環境を提供することに力を入れています。

セラピーセッションでは、個々のクライアントが抱える問題や疑問に対して尊重と共感をもって取り組みます。無理なく自分自身を解放できるような環境を整えることが、私のセラピストとしての目標です。

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