
親友だったからこそ、裏切りは深く刺さるんです
「まさか、あの子がそんなことを言っていたなんて……」
親友と呼べるほど大切にしていた人からの裏切りは、本当に心を深く傷つけますよね。
自分しか知らないはずの秘密を誰かに話されていたり、陰で悪口を言われていたと知ったとき、
あまりのショックで、言葉も出なかったのではないでしょうか。
「私に何か悪いところがあったのかな」
「信じた私がバカだったの?」
そんなふうに、自分を責めてしまう気持ちもよくわかります。
でも、あなたが誰かを信じ、心を許したこと自体は、決して間違いではなかったんです。
人を信じることは、弱さではなく、むしろあなたの優しさと強さの証なんですよ。
心を許した相手に裏切られるという「心のショック」
友人関係における裏切りは、恋愛や家族関係とはまた違った痛みをもたらします。
とくに「親友」と呼べるほどの相手だった場合、それはもう家族のような存在だったかもしれませんよね。
そんな相手から否定されたり、傷つけられたりすると、自分の存在そのものが揺らいでしまうような感覚になるものです。
このような出来事は、心理的に「トラウマ」に近い状態になることがあります。
それ以降、人を信じるのが怖くなったり、誰といても心から安心できなかったり。
また、日常生活の中でふとした瞬間にその時の記憶が蘇り、胸がギュッと締めつけられるような感覚に襲われることもあります。
でも、それはあなたが「心から相手を大切にしていた」証拠なんです。
大切にしていたからこそ、壊れたときの痛みが大きくなるのは当然なんです。
自分を守るために、まずは「距離」を置いてもいいんです
裏切られたあとも、「もしかして何かの誤解かも」「私が我慢すれば元に戻るかも」と思ってしまうことがありますよね。
でも、心がもう限界を感じているときは、無理に関係を修復しようとしないほうがいい場合もあるんです。
まずは、あなたの心を守ることが何よりも大切です。
連絡を絶つのも、SNSをミュートするのも、ぜんぶ「自分を守るための選択」です。
それは逃げではなく、あなた自身を大切にするための勇気ある行動なんです。
そして、少し距離を置いたあとで見えてくるものもあります。
「あの人と一緒にいたとき、私は本当に安心していたのかな?」
「心から信頼できる関係だったのかな?」
自分の気持ちに静かに向き合ってみることで、次の一歩を見つけるヒントが見えてくるかもしれません。
あなたの価値は、誰かに傷つけられても失われません
裏切りを経験すると、自分自身の価値まで見失ってしまうことがあります。
「私ってそんなふうに見られてたんだ」
「本当の友達なんて、いないのかもしれない」
そう思ってしまうのは、ごく自然な反応なんです。
でも、たとえ誰かがあなたを傷つけたとしても、あなたの人間としての価値がなくなるわけではありません。
むしろ、その痛みを知ったあなたは、これからもっと人の気持ちに寄り添える人になるはずです。
そして、あなたを大切に思ってくれる人は、必ずどこかにいます。
今はその存在に気づけなくても、大丈夫なんです。
心の傷は、少しずつ、でも確実に癒えていきます。
焦らず、ご自身のペースで向き合っていきましょう。
心の回復のためにできる、小さなやさしい習慣
心のダメージは、すぐに回復するものではありません。
でも、日々の暮らしの中で、少しずつ心を整えていくことはできます。
- 自分の気持ちをノートに書き出してみる
- 信頼できる第三者(家族やカウンセラーなど)に話を聞いてもらう
- 心が落ち着く音楽を聴く
- 温かい飲み物をゆっくり味わう
- 「今はまだつらくて当然」と、自分を責めずに認める
こうした習慣は、小さなようでいて、確実にあなたの心を癒してくれるはずです。
なによりも大切なのは、「もう頑張らなくてもいい」と自分に許してあげること。
無理をしないで、ゆっくり、あなたのタイミングで大丈夫ですからね。
信じる気持ちを、これからの「あなた自身」のために
最後に、お伝えしたいことがあります。
裏切られて、苦しんで、たくさん泣いたとしても——
あなたが誰かを信じた気持ちは、本物だったんです。
その「信じた心」は、きっとこれからのあなたを支える強さになります。
同じような傷を持つ人を、そっと支えられる優しさにもなるんです。
だからどうか、ご自身の心を責めないでくださいね。
そして、これからはあなた自身を一番に大切にしてあげてください。
心は、ちゃんと回復します。
その歩みはゆっくりでも、必ず明るい方へと向かっていますよ。
友人関係・対人関係に悩んだとき読む本

カップ麺メーカーで働く主人公・日比野のぞみが、異動先で人間関係に悩む。
息抜きに参加した料理教室でユウと知り合い、心理学を学ぶことに。
異動先の個性豊かな社員を始め、様々な人間と関係性を築いていく。

人間関係は、なければ寂しく、
あれば煩わしいものですね。
ときどき、ほどよい孤独を選んでみませんか?
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93歳の現在も、日々診療に向き合う心療内科医の藤井英子医師。
現役で仕事を続けるなかで紡ぎ出される自然体の言葉が評判です。
日常の暮らしのなかで、心がすこし曇り空の日、雨降りの日など、
ふと立ち止まる日に心を軽くする言葉が満載です。

「人間関係がストレスで仕事に行きたくない・・」
「友人とどう接していいのか分からない・・」
「恋愛でも常に不安ばかりが募る・・」
あなたは、そんな日々に悩んでいませんか?
私もかつては、これらの悩みを抱える一人でした。
そんな私が、周囲から
「どうしてそんなに人間関係で悩まないの?」
「若いのに、そんなに距離感の取り方が上手い人を初めて見た!」
と言われるようになりました。
なぜならアドラー心理学を学び、人生が変わったからです。
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