離婚届を手にした翌日、彼と会って気づいた「約束」の不安。

離婚届をもらった翌日、私は彼に会いに行ってしまいました。
離婚届をもらってきた翌日、私は昼間に彼と会いました。
役所で紙を受け取ったときは、前に進めたようで少しだけ誇らしかったのに、家に帰ってから恐怖が押し寄せて、心がずっと落ち着かなかったのです。
そんな私を支えてくれるのは彼しかいないと思ってしまい、私は自分の気持ちの行き先を、また彼の方へ向けてしまいました。
会えた瞬間、胸の奥がほどけて、私は「大丈夫」と言いたくなる自分がいました。
でも同時に、私は自分がいま何を賭けようとしているのかも、薄く分かっていたのです。
彼に話すと楽になるのに、現実は簡単に動きませんでした。
ホテルで短い時間を過ごし、そのあと食事に行って、私は離婚届をもらってきたこと、夫の反応、家の空気の変化を話しました。
彼は私の言葉を遮らず、いつも通りに受け止めてくれて、それだけで私は救われました。
彼も「自分も奥さんと別れるつもりだ」と言ってくれています。
けれど、そのタイミングは難しそうだということも、彼の言い方や表情から伝わってきました。
仕事や家庭の事情、子どものこと、親族の目、友人関係など、いろいろなものが絡み合って、離婚は気持ちだけでは進まないのですね。
私は理解したいのに、理解しようとするほど、胸の奥がざわついてしまいました。
「同じ立場」という安心が、逆に不安を育ててしまいます。
今はお互いが別の人と結婚していて、立場は同じです。
だからこそ、私たちは「将来は一緒になりたい」という言葉でつながっていられるのだと思います。
その言葉は、未来の光みたいで、苦しい日常を耐える理由にもなります。
でも同時に、その光はまだ手の届かない場所にあって、握ろうとすると指の間からすり抜けていく感じもします。
私は「約束」という言葉が欲しいのに、約束が現実になるまでの道のりが見えないと、心が不安でいっぱいになってしまうのです。
彼が言ってくれた「迎えに行く」という言葉を信じたい気持ちと、信じるほど怖くなる気持ちが、同じ場所でぶつかり合います。
先に離婚するのはどちらか、という怖い問いが浮かびました。
私はふと考えてしまいました。
どちらが先に離婚をして、相手の離婚を待ち受けるのか、ということを。
相手の言葉を信じて先に自分の結婚生活を壊すのは、どちらなのか、ということを。
この問いが浮かんだ瞬間、私と彼の関係が、少しずつ心理ゲームのようになりそうで怖くなりました。
「先に動いた方が損をする」みたいな考え方は、本当はしたくありません。
でも、離婚は生活を壊すことでもあり、子どもたちの暮らしにも影響が出ることで、簡単に賭けられるものではないのです。
私は彼を愛しているのに、愛しているからこそ、未来の不確かさに怯えてしまいました。
私が欲しいのは勝ち負けではなく、安心して生きられる土台です。
私の不安は、彼を疑いたい気持ちというより、「私が私を守れるのか」という怖さに近いのだと思います。
夫のもとで二十数年、夫に言ってはいけない言葉や、夫にしてはいけない行動に縛られてきた私は、突然ひとりで人生を選ぶことがまだ怖いのです。
彼の言葉は私を救ってくれますが、彼の言葉だけに人生を預けてしまったら、私はまた誰かの都合に飲み込まれてしまうかもしれません。
だから私は、彼を大切に思いながらも、私自身の足場を作らなければいけないのだと思い始めています。
離婚をするかしないか、その前に「私はどう生きたいのか」「子どもたちをどう守りたいのか」を、私の言葉で決めていく必要があるのです。
彼と未来を語りたいのと同じくらい、私は私の人生を、私の責任で選びたいです。

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