
自分の未来が見えなくなる瞬間
職場でふと感じることはありませんか?
「この先、私のキャリアはどうなっていくんだろう?」と。
一生懸命働いていても、身近に同じような立場で頑張っている女性の先輩がいないと、自分の未来を重ね合わせることができなくて、不安になることがあるんです。
周りは男性ばかり、もしくは女性はいても結婚や出産を機に辞めていく人が多い。そんな状況の中で、「私もいつか辞めることになるのかな」「このまま頑張っても意味があるのかな」と、自分のキャリアに対する自信を失ってしまうことってありますよね。
でも、それはあなたの努力が足りないわけでも、目標がないからでもありません。
ただ、「モデル」がないだけなんです。
ロールモデルがいないという孤独
ロールモデルというのは、「ああ、あの人みたいになりたいな」と思える存在です。
それは必ずしも完璧な人でなくてもよくて、ちょっと先を歩いているだけでいいのです。
けれど、その「ちょっと先にいる人」が職場にいないと、私たちは自分の未来を思い描くのが難しくなってしまいます。
特に女性のキャリアは、仕事だけでなくライフイベントも重なって、選択肢が複雑になりがちですよね。
「働き続けたい」と思っても、それを実現している女性が身近にいないと、「本当にそれって可能なの?」という気持ちになってしまうのも無理はないんです。
あなたが感じているその迷いは、とても自然なことなんですよ。
そして、それを一人で抱え込む必要はないんです。
ロールモデルは「探す」のではなく「見つけていく」
理想のロールモデルが今の職場にいなくても、あきらめる必要はありません。
実は、ロールモデルって自分の中で「組み立てていく」ものでもあるんです。
たとえば、「仕事に誇りを持っている先輩」「子育てしながら働いているママ」「人間関係の立ち回りが上手な同僚」など、それぞれの「いいな」と思うところを少しずつ集めて、自分なりのモデルにしていくことができます。
一人の完璧なロールモデルを探す必要はないんです。
あなたの人生は、あなたにしか歩めない道ですから、「自分だけのモデル」をつくることの方が、ずっと自然で、心にも優しいのではないでしょうか。
そして、あなた自身も、もしかしたらこれから誰かのロールモデルになるかもしれないのです。
不安な気持ちを言葉にすること
迷いや不安を抱えたまま働くのは、とても苦しいですよね。
「こんなことで悩んでいるのは私だけかも」と思って、誰にも話せないまま、どんどん自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、本当はそういうときこそ、誰かと話してみることがとても大切なんです。
同じような不安を持っている人は、思っている以上にたくさんいます。
社内に信頼できる人がいなければ、外部のキャリア相談やカウンセリングを利用するのもいい方法です。
言葉にするだけで、自分の中のモヤモヤが少し軽くなることもあるんですよ。
不安を口にすることは、弱さではありません。
むしろ、自分の人生を大切にしたいと思うからこそ出てくる、まっすぐな気持ちなんです。
あなたは、もう十分がんばっています
どんな状況であれ、今ここまで働いてこられたこと、それだけで十分すごいことです。
「もっと頑張らないと」と思う前に、「よくここまでやってきたね」と、自分に声をかけてあげてくださいね。
ロールモデルがいないことで不安になるのは、あなたが未来を大切に思っている証拠です。
そして、今迷いながらも歩いているその姿こそが、誰かにとっての希望になる日がきっときます。
無理せず、焦らず、自分らしく――。
あなたのペースで、未来をつくっていきましょう。
キャリアを考えるときに読む本

現代日本の女性を取り巻くここ30年余の変化を見据え、仕事と出産・子育ての両立を阻む構造的実態、その問題の所在を明らかにする。
これまでさまざまな政策が実行されながらも、女性をとりまく、雇用慣行、賃金格差、正社員/非正社員間の壁、そして出産・育児・保育にまつわる困難は変わっていない。現代日本社会の30年余に及ぶ推移を丹念に追い、その十分な課題解決を阻む構造的実態を理論的かつ実証的に明らかにする。問題の所在を見定め、課題克服のための、具体的な方策を提言。

人生100年・生涯現役時代となった現在、50歳・60歳の時点で、その後の人生をどう送るか、計画をたて、行動していくことが求められています。中高年といわれる年代にとって、漠然と定年を迎えることがないよう、将来に向けての「人生を整える」ことが大切な時代になっているのです。本書は、そのためのノウハウ、知識が詰まった一冊です。
高齢期において日常生活をどう送り生涯生活計画をどう立てて行動するかを考えるための道筋、健康を維持するために大切な知識や運動、また公的年金をはじめとした社会保険についての知識など、各分野の高名な専門家による解説が1冊に凝縮されています。
定年後が気になる中高年の方はもちろん、企業におけるキャリア研修などでもぜひご活用いただきたい内容です。

◆ロールモデルが必ず見つかる
◆管理職としての喜びや悩み、学び、今後のキャリアプランから後輩へのメッセージまで
◆20社を取材し、女性リーダーのリアルな声を紹介
女性の活躍推進は待ったなしの状況ですが、企業からは、「女性はリーダーや管理職に挑戦する意欲が低い」「技術系の女性の採用や、営業職の女性の定着がむずかしく、女性活躍がなかなか進まない」といった共通の悩みが聞こえてきます。その一方で、当事者である女性たちからは、「育児と仕事を両立するだけで精一杯」「自分の会社にはロールモデルがいないのでキャリアを描きづらい」といった声も少なくありません。
そこで本書では、リーダーや管理職、役員として活躍している女性、土木・建築や理系分野でプロフェッショナルとしてとして活躍している女性など、業種も職種も年代もさまざまな女性20人へインタビューを実施し、「どんな学びや経験がキャリアに影響を与えたのか」「キャリア形成における、女性であることでの課題」「挫折し、悩みを抱えたときに、どう乗り越えてきたか」「時間管理やワークライフバランス実現の方法」などに加え、ライフキャリア上でターニングポイントになった出来事なども紹介します。

仕事、結婚、出産、子育て。あなたがやりたいことは何ですか? 欲しいものを手に入れて、自分らしく生きる。すべての女性にチャンスがあります。そのために必要な、ほんの少しの勇気と、考え方のコツを身につけましょう。3人の子育てと仕事を両立してきたキャリアコンサルタントが、女性のキャリアの作り方を教えます!
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