
はじめに
妊娠や出産、育児は女性にとって人生の大きな節目であり、同時にとても繊細で大切な時間でもありますよね。
ですが、そんな大切な時期に、職場での理解が得られなかったり、心ない言葉や行動を受けて、心をすり減らしてしまう女性は少なくありません。
「仕事を続けたい」「ちゃんと育児と両立したい」と願っていても、周囲からの冷たい目や不当な扱いに傷ついてしまうこと…本当につらいことだと思います。
今回は、職場でのマタハラ(マタニティ・ハラスメント)に悩む方の心が、少しでも軽くなるような内容をお届けしたいと思います。
「自分が悪いのかな」と感じてしまっている方にこそ、読んでいただけたら嬉しいです。
マタハラとは? ー それは見えにくく、深く傷つけるもの
マタハラとは、妊娠・出産・育児に関することが原因で、職場で不利益な扱いを受けたり、嫌がらせを受けたりするハラスメントのことです。
たとえば、「妊娠するなんて仕事に対する責任感がない」といった心ない言葉や、「休むなら他の部署に異動してもらう」といった配置転換、昇進・昇給の見送りなどが該当します。
さらに厄介なのは、これらが“悪気なく”行われる場合もあるということです。
「みんなに迷惑がかかるからね」とか、「前例がないから」などと言われると、本人が声を上げにくくなってしまうことも多いのです。
でも、それがどんなに自然に見える言葉だったとしても、人の心を傷つけ、未来を奪うことに変わりはありませんよね。
自分の気持ちを否定しないでください
マタハラを受けると、「私が我慢すれば」「育児をしながら働くのは難しいのかな」などと、自分の選択や存在そのものを責めてしまう方が本当に多いんです。
ですが、あなたのせいではありません。
妊娠も出産も育児も、ごく自然で、尊重されるべき人生の一部です。
職場は、本来そうしたライフイベントを支える場所であるべきで、「迷惑をかけている」と思い込まなくていいんです。
心が疲れてしまったときは、「私だって大事にされていい存在なんだ」と、自分に言い聞かせてあげてくださいね。
あなたが感じた不安やつらさは、決して間違っていないんです。
一人で抱え込まないでください
もしあなたが今、職場でのマタハラに悩みながらも「誰にも相談できない」と感じているのなら、その孤独こそが、いちばん心を追い詰めてしまうかもしれません。
「周囲に理解されないかも」とか、「これくらいで騒いじゃいけない」と思ってしまう気持ちも、すごくよく分かります。
でも、だからこそ、信頼できる誰かに話してみてほしいんです。
家族や友人、同僚でもいいですし、外部の相談窓口や弁護士に相談する方法もあります。
声を上げることは、決してわがままではありません。
あなたの尊厳と、これからの生活を守るために、とても大切な一歩なんです。
少しずつ、でも確実に変わっていく社会
今、日本では少しずつですが、マタハラに対する認識が広まりつつあります。
法制度も整備され、企業も育児と仕事の両立支援を進めているところも増えてきました。
とはいえ、現場ではまだまだ課題も多く、「制度はあっても、実際には言い出せない」という声も多く聞きます。
でも、あなたのように「これでいいのかな?」と感じる声があることが、社会を変えていく力になるんです。
一人ひとりの小さな声が、未来の働き方を少しずつ良くしていく…そう信じていいと思いますよ。
おわりに ー あなたは、今のままで価値がある存在です
マタハラに悩んでいると、自分の存在そのものを否定されたような気持ちになってしまいますよね。
「職場に必要とされていないのかな」「私がいることで誰かが困ってるのかも」…そんなふうに思ってしまったあなたは、本当によく頑張ってこられたのだと思います。
でも、どうか忘れないでください。
あなたは、あなたのままで価値がある存在なんです。
妊娠も育児も、そして仕事も、すべてを大切にしながら生きていくことは、決して無理なことではありません。
少しでも心が軽くなり、「私も安心して働ける場所がある」と感じていただけたなら、この記事を書いた意味があると思います。
あなたの未来が、優しさに包まれたものでありますように。
職場でのハラスメントに悩んだときに読む本

その行為はパワハラ?!
判断に迷う事例をわかりやすく解説!
◆パワハラか否か・・・誤認しがちな行為を6つの類型に分類し、具体的な事例を掲げて解説しています。
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「部下に指導・注意したいけど、相手が不快に思ったら全部パワハラになるの?」
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「パワハラの悩みを解決したい」「家族や友人がモラハラで困っている」「パワハラ・モラハラの理解を深めたい」
けれども、どうしたらよいか分からない。このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
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